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本島内シロアリ駆除で残留

本島内シロアリ駆除で残留

琉球新報 新聞 掲載

本島内 シロアリ駆除で残留
国内突出の高濃度 テラピアから殺虫剤

過 去にシロアリ駆除などの殺虫剤として使用され、現在は使用が禁止されている化学物質クロルデンが沖縄本島のテラピアやボラから検出され、近年の国内報告で 突出して最高値であることが、愛媛大学と琉球大学の共同調査で分かった。検出濃度は1グラム当たりテラピアが0.019マイグラクロム、ボラは0.014 マイグラクロム。体重60キロの人間が生涯で日本人平均の魚介類を摂取した場合、人体に影響を及ぼす許容摂取量1グラム当り0.027マイグラクロムの基 準値に迫っている。
県内では過去にシロアリ駆除でクロルデンが大量に使用されており、今回の調査でクロルデンが現在も水辺などに残留している現状が浮かび上がった。

調査は「南西諸島に生息する水生生物の有害化学物質調査—魚介類の汚染に関する報告」で、高橋真准教授ら愛媛大のチームと琉大が共同して2005年8月から06年7月にかけて実施した。沖縄本島や石垣島のテラピアやボラなど魚介類の有害化学物質の含有量を調べた。
本島では那覇市の漫湖、嘉手納町の比謝川、恩納村の志嘉座川の三箇所で調査を実施した。その結果、本島で過去に大量使用されたクロルデンの残留が「今なお 顕著である」ことが分かった。全国では東京湾のスズキの含有量が高かったが、沖縄はそれよりも約十倍高い数値が検出された。
高橋氏は「シロアリは南国で発生しやすい。沖縄では過去に住宅地で大量にクロルデンを使っていた。それが水辺の生態系などに残留・蓄積されていると考えられる」と指摘した。
また、人間や野生生物の甲状腺ホルモン系のバランスを狂わせる可能性のあるポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)についても他の日本沿岸の魚類より高レ ベルの残留が認められた。特に嘉手納のテラピアなどで値が高く、検出された1グラム当たり2600ナノグラムの値は瀬戸内海の魚介類の約十倍だった。高橋 氏は「(PBDEは)米国が大量生産した家電製品のケースなどにも多く含まれているので、米軍基地などの活動が影響しているのではないか」と話している。
人体には影響はないが、石垣島ではテラピアなどの体内から「鳥類の餌となる魚介類の無影響濃度」の基準値を超える濃度の水銀が検出されている。

食用外でも要注意—桜井国俊沖縄大学長(環境学)の話
有 機塩素系の物質は水に溶けにくく残留性が高い。ボラやテラピアは回遊魚ではなく、汚染を知るための指標生物として優れており、調査でそれらを指標に選んだ のは適正だ。テラピアやボラを食べる人は少ないだろうが、クロルデンの濃度が高いことは注目に値する。人が食べた場合に影響を与える基準値に近いのは要注 意だ。県はダイオキシン類などの調査は実施しているが、クロルデンは調査項目に含めていない。濃度が高い汚染の実態が分かったことをきっかけに県は今後、 調査を実施すべきだ。

≪クロルデン「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」の第一種特定化学物質に指定され、製造・輸入が禁止されている。シロアリ駆除剤などに使用された。
人 間は2.25グラムの取り込みでもけいれんが起こり、致死量は6グラム程度とされる。皮膚吸収により肝臓障害も引き起こす。1981年の調査報告では、沖 縄で79年に59トンものクロルデンが販売されており、県内各地の魚類にクロルデンが高濃度で蓄積されていると報告されている。≫


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