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シロアリの消化機能応用 廃材をバイオ燃料に【20.7/3沖縄タイムス掲載】

シロアリの消化機能応用 廃材をバイオ燃料に【20.7/3沖縄タイムス掲載】

「エネルギーと食料の安定供給に」
  琉大徳田助教ら研究

 


家屋を食い荒らすシロアリの消化機能を応用し、バイオ燃料を生産する研究を琉球大学分子生命科学研究センターの徳田岳助教(38)らが進めている。

シロアリの腸内酵素で木材や植物を分解し、バイオ燃料の原料となる糖を生成する。トウモロコシなどの植物を燃料に転用する技術と異なるのは、建築廃材や農作物の不要な部分を利用できる点だ。
 徳田助教は「シロアリは木材を効率良く糖に変える微生物の宝庫。消化の仕組みを解明し、エネルギーと食料の安定供給に役立てたい」と意欲を見せる。

植物の主成分はセルロース。人を含む多くの動物はセルロースの分解酵素を持っていない。一方、シロアリは自前で作れるセルラーゼという酵素と、体内にいる微生物が作る酵素の両方を使い、セルロースをバイオ燃料の原料となるブドウ糖に効率良く分解できるという。
徳田助教は、関東地方に拠点を置く理化学研究所や東京大学、農業生物資源研究所の関係者とともに農業・食品産業技術総合研究機構の補助を受け、2007年度からの5年計画で研究を継続。
シロアリの消化機能を人工的に模倣し、ブドウ糖を発酵させてエタノールを生成する技術の開発を目指す。
世界各地で石油の代替エネルギーの開発が進んでいるが、トウモロコシやサトウキビなどの食物を燃料に変える技術は、食料価格の高騰など大きな問題に直面している。
これに対し、シロアリの機能を応用すれば、建築廃棄物や間伐材、稲わらなどの有効利用につながる可能性がある。実際、バイオ燃料の生産効率を高める酵素をもつ生物として、シロアリに着目した研究がアメリカなどでも進められているという。
シロアリは熱帯地域に多い、ゴキブリ目に属する昆虫。本州には2種類しかいないが、沖縄には十数種類分布し、研究材料は多い。徳田助教は「害虫として嫌われているシロアリだが、体内に五百種類ものバクテリアを持ち、ほかの動物には難しい物質を平然と分解する。将来的に、全国各地にバイオ燃料を生産できる小型プラントを設置できれば」と描く。

徳田助教の研究は昨年、沖縄の地域・学術振興に貢献する人材の発掘を目的とした沖縄研究奨励賞も受賞した。


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